水瀬伊織の魅力

伊織といえばどんなキャラクターを想像するだろう。多くの人は「ツンデレ」「」「ロリ」「くぎゅううう」というあたりのワードが出てくるんじゃないかなと思う。特にニコ動でのみ伊織というキャラクターを認識している人にはその傾向が多いんじゃないだろうか。それはそれで別にいいのだけど、きちんと実機でプレイした人やコミュ動画を一通り巡ったことのある人*1は多かれ少なかれ
伊織の魅力はそんなところではないんだ!もっとちゃんと見てやってくれ!」
と思っているのではないかなあ。
さてhscというプロデューサー*2がいる。主に星井美希の動画を作成していて、ニコマス界隈で美希のプロデューサーは誰かと聞かれたら十中八九その名が出てくることだろうと言う方。
そんな氏が去年末に「THE iDOLM@STER remembrance」という二次創作のショートストーリーを投稿したのだけど、そこから伝わってくる美希だけではなくその他の各アイドルたちやiDOLM@STERという作品そのものへの愛の深さは相当なものがあった。シーン選択のうまさ、選曲、実写素材、文章、どれをとっても水準以上のこの作品、未見の方がいるならば是非見てほしい。特に美希のことを「ゆとり」というワードでしか認識できない人はなおさら。美希の本当の魅力が溢れんばかりに詰まっているから。

で、上でも書いたし先述のシリーズを見た人ならなんとなく分かってくれると思うが、hscが描く美希以外のアイドルたちも非常に魅力的に描かれている。ネタキャラ扱いや釘宮理恵さんが演じていることからそちらをフューチャーした動画が多い水瀬伊織というキャラに関してもそれは同じだったのだけど、この度「アイドルマスターremembrance伊織編」として予告2本・オープニング1本・本編2本という構成でアップされた。
内容としては伊織をトップアイドルにして解散した後のプロデューサーの視点で、いくつものコミュから集めた伊織の成長が綴られているのだけど、一度は自分でプレイして知っている会話の数々が、このように編集されることで本当に感慨深い素晴らしいストーリーに仕上がっているのに感動してしまい、今このエントリーを書いていたりする。もし少しでも興味を持たれたら是非見てみてほしい。今までネタキャラとしか認識していなかった人も興味がなかった人も、きっと彼女のストーリーをもっと知りたいと感じるようになると思うから。
まずはその中からオープニングを貼っておくことにする。

オープニングを見たら是非続けて本編も見てほしい。伊織のことが好きなあなたには、あなたが好きな伊織が。伊織に興味のなかったあなたには、新しい発見が、そこにはあると思うから。

しかし、hscの描く世界は本当に愛が溢れているなあと改めて思った。たまにある鬱陶しいキャラクター愛ではなくて、なんというかキャラクター、ひいては作品そのものへのリスペクトが見えてくるよう…。本当にこの人の"絵作り""ストーリー構成"は好きだなあ、と再確認したわ。

※12日16時追記

完結編を見終わった後の読後感は何ともいえない・・・これは良質な小説や映画を見終わった後の感覚そのままだわ。hscによってかみ砕かれて消化された伊織のバックグラウンド、および実機で描かれたストーリーは、見ているみんな(それは普段伊織派と言っている人も含めて)が納得できる、納得せざるを得ない形で昇華されていた。*3

これでまだエピローグ&おまけがあるというじゃないか。どこまで僕らを楽しませてくれる気なんだ・・・!

※14日1時追記


おまけきてた!思わずOPからもう一度みなおしちゃった。なんというか後編のラストから続けてみると、すごく優しい気持ちになれる気がするわ…。映画の二段エンドロールみたいだった。ふー…いつかあの続きの話も読みたいなあ。
さあ、エピローグはエンコード中のようだ。どこまで見せてくれるのか楽しみにしていよう。

※14日7時追記


なんというかっこいい締め…でも最後は少しだけかわいかったなあ。しかし「フタリのエピローグ / プロローグ」というのがまたいいね。今後この話の続きも描くつもりということなので楽しみにしています!

*1:恐らくそれは「伊織というキャラが好きだ」と言える人とほぼイコールだと思う

*2:正確にはプロジェクト名なのかな?誰とはいいませんよw

*3:一つ一つの台詞の言い回しに至るまでだ。アイドル同士の名前の呼び方や語尾にまで突っ込みが入る世界で文句がほとんどでないというのは本当にすごいことだと思う。